5/9 二重星カストル
初めて、二重星の撮影をしてみました。この時期でもベランダから何とか見えたカストルです。時々雲が流れるシーイングがイマイチの空でしたので、アップでの掲載が出来ずに恐縮です。
約100倍くらいの眼視だと、だいたいこんなイメージで見えます。明るい方がカストルAで1.58等、暗い方がカストルBで2.97等、だと思います。離角は5.2秒です。
もう少し露出時間を延ばしてみると、左下に赤い星が写りました。カストルA&Bの離角と比べると70秒くらいなので、カストルCの可能性大です。8.8等だそうですので、大きな望遠鏡なら眼視でも見えるかも??
3つのそれぞれがさらに二重星らしいので、六重星ですね。
ついでに、沈んでいなかった月も撮影しました。月齢4.6でした。
約100倍くらいの眼視だと、だいたいこんなイメージで見えます。明るい方がカストルAで1.58等、暗い方がカストルBで2.97等、だと思います。離角は5.2秒です。
もう少し露出時間を延ばしてみると、左下に赤い星が写りました。カストルA&Bの離角と比べると70秒くらいなので、カストルCの可能性大です。8.8等だそうですので、大きな望遠鏡なら眼視でも見えるかも??
3つのそれぞれがさらに二重星らしいので、六重星ですね。
ついでに、沈んでいなかった月も撮影しました。月齢4.6でした。
昼間の星の観測
先日来観望会や部分日食観測で使用しているSkyWatcherの自動導入経緯台AZ-GTiは、Wifiでスマホやタブレットで接続できますが、複数の機器から同時に接続する場合、それぞれの機器のアプリでの現在座標がずれる、という不具合が出ていました。その後、ほしぞloveログさんにコメントいただき、本体のファームアップを3.16にアップデートすることで無事に治りました。
今日は、透明度が良さそうなので、その動作確認と6cmで昼間の星の観測です。
今回は、電車での機材運びを考慮し、カメラ三脚の雲台を外し、純正ピラーを直接付けて観測してみました。鏡筒はFS60Qです。ちょっとこの三脚はひ弱でしたが、このまま水平を取って設置します。
太陽で1スターアライメントして、金星を導入します。ちなみに太陽は、昨日も黒点が0だったようなのでパスしました。
金星は簡単に自動導入できます。明るくてわかりやすですね。iOptron12.5mm+iPhone6sでコリメート撮影。4Kビデオで撮影し、スマホアプリでトリミングと調整をしています。
続いて、木星を導入します。木星は、光り輝きませんし面積があるので、目を凝らして見ないとみつかりません。斜めの線は電線です(笑)
同じくiPhone6Sで動画で撮影して切り出しました。何とか写りました^^;
続いて、一等星も観測してみます。先日、金星の近くにあったスピカを10cmでは見ることができましたが、6cmではまだ試してみたことがありません。
最初にベガを導入してみましたが、家の屋根に遮られてました。続いてアルクトゥルスを導入してみると、無事に確認できました。結構明るいです。
その後、近くの2等星のイザールを入れてみましたが、確認できず。さらにアンタレスを入れてみましたが、これも確認できず。最後にスピカを入れてみましたが、お隣のお家の屋根に遮られてました(>_<)
結局、本日の昼間の恒星は、0.2等星のアルクトゥルスのみでした。6cmでもちゃんと見えるんですね。
このAZ-GTiは、水平だけの設定で良いので、昼間の観望には本当に便利です。
※20:30に追記月も追加
*1/20の11:30追記
ベガとアルクトゥルスを確認。0等星は見えそう。
1等星のデネブとアルタイルは確認出来ず。
1/6は部分日食
1/6は、市のプラネタリウムで日食観望会がありました。お天気も極大過ぎまでは何とか持ち、親子連れなど大勢の方々に観察していただきました。
ちょうど、太陽投影版の上の部分から欠け始めました。ネズミにかじられたおせんべいのようです。
FS60Q+X-T10直焦点、ケンコーND-100000フィルター
ISO-200、1/1000秒
途中、食分が大きくなると、木洩れ陽の形を見たり、
紙に、顔の形に穴を空けて、丸い目をニコちゃんに映した観測もしました。
このころが食分最大のころです。日食めがねも大活躍でした。
今回の撮影機材は、先日テストした以下のものです。太陽追尾も、途中まではしっかり動作していました。
撮影した途中までの画像を、SiriusCompで動画にしてみました。
2016/01/06 8:56~10:30 189枚を動画化
OnStepコントローラーのTMC2130化
先日、ステップモータードライバーの入れ替え、Wifi化、モーター置換を実施しましたOnOnStep駆動のEM-10ですが、自動導入時のトルクを大きくするために、多少モーター電流値大き目に設定すると、恒星時駆動の際のノイズ音が大きくなってしまいました。
TMC2100系ドライバーには、トルクは出ないが超静音のStealthモードがありますので、恒星駆動時はそちらを使おうと思い、StealthモードとSpreadモードをソフト(SPI)で切り替えられるTMC2130を使ってみることにしました。
まだまだマイナーなチップのようで、Amazonでもそこそこ価格がします。仕方なく、納期がかかる中国業者に注文したところ、2週間ほどかかりましたがようやく届いたので、入れ替えを実施しました。こんな感じのやつです。
スケッチの修正は、まずESP8266のSPI設定は無効にし、自動導入時のSPIを有効にします。
//#define ESP8266_CONTROL_ON
#define MODE_SWITCH_BEFORE_SLEW_SPI
#define MODE_SWITCH_BEFORE_SLEW_SPI
モータードライバーの設定は、以下のようにしました。
#define AXIS1_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET_LOWPWR
#define AXIS1_MICROSTEPS 16
#define AXIS1_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS1_STEP_GOTO 1
#define AXIS2_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET_LOWPWR
#define AXIS2_MICROSTEPS 16
#define AXIS2_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS2_STEP_GOTO 1
#define AXIS1_MICROSTEPS 16
#define AXIS1_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS1_STEP_GOTO 1
#define AXIS2_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET_LOWPWR
#define AXIS2_MICROSTEPS 16
#define AXIS2_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS2_STEP_GOTO 1
マイクロステップは1/16に設定し、恒星駆動時はStealthモード&50%省電力設定です。修正箇所はこれだけです。
で、実際にスケッチを書き込んで、モーター電流調整後、動作させてみたところ、何だか変です。ノイズ音は相変わらず大きいですし、どうやら4倍速で駆動しているようです。赤経目盛環の1目盛り10分を、2分半で進みます(笑)
赤緯側も同様な動きをしているようなので、結線ミスとかではなさそうです。
今回も、もしかして?と疑ったのは、TMC2130のチップ内の結線です。あまり情報もないのですが、TMC2130をSPIモードで使用するには、とあるジャンパーを開放のままにする。逆に、TMC2100などと同様にスタンドアロンで使用するには、そのジャンパーを結線する、という情報がありました。
そのジャンパーは、チップ裏面の下記の位置のジャンパーです。小さくて見づらいですが、どうやらチップ抵抗が半田付けされています。もちろん、テスターでも0Ωです。なので、SPIモードではなく、スタンドアロンモードで動作しているようです。きっとマイクロステップも1/4と判断されているのでしょう。
写真を撮り忘れましたが、このチップ抵抗を取り外して、ジャンパーが0Ωではなくなったことを確認してテストしてみたところ、しっかり動作しました。
結果は、恒星駆動時は、全く無音です。耳を近づけても全くわかりません。これはこれで、ちょっと良くない気もしますが、しばらくこれで使ってみようと思います。ただ、気になるのは、自動導入開始時に通常のSpreadモードに切り替わるので、その時だけは、多少大き目のノイズが出ますが、まあヨシとしましょう。
なお、自動導入速度の評価はこれからです。もう少し電流値を調整しないと、今の設定では、18Vでも360倍速までは出ない感じです。
以上、TMC2130の置換の情報でした。これからTMC2130を利用してみよう、という方の参考になれば幸いです。
※2018/12/24追記
上記の記事をカキコした後、N.K.Obs.さんから、他にも2個のジャンパーを修正する必要があるのでは?とコメントをいただきましたので、少し調べてみました。
じつは、上記のジャンパーの修正で、たしかに設定どおりにSPIモード(1/16マイクロステップ)で動作するようになってはいたのですが、自動導入動作開始時にかなり大きなノイズ(振動?)が出ることと、最大導入速度が120倍速程度にしかならず、ちょっと不満に感じていて、試しに、導入時もStealthモードにしてみたら、全く静かな上に240倍速は出たので、まあヨシとしていたところでした。
コメントいただいた他の2個のジャンパーうちの1個はCFG4と呼ばれているもので、SPIモードの場合、dcStepという脱調防止機能を有効にするもののようですが、OnStepでは使用しません。使用しない場合は、CFG4をGNDに落とす必要があるようです。もう一つは、CFG5なのですが、これはdcStep機能有効時に意味があるもののようです。
CFG4のジャンパーの場所は、以下の赤丸のものです。小さな3個の端子が並んでおり、真ん中がCFG4、上がGNDのようです。下はVCCなのでしょうね。抵抗値を調べたところ、GNDともVCCとも接続されていません。これでは、使用するつもりのないdcStepが動作している可能性があります。
小さくて修正も大変なのですが、頑張って、上側の2つを短絡してみました。
また、導入速度に影響がでているのかも?と、スケッチも一部修正し、LOWPWRも取ってみました。恒星駆動時にはStealthモードにする設定です。
#define AXIS1_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET
#define AXIS1_MICROSTEPS 16
#define AXIS1_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS1_STEP_GOTO_OFF
#define AXIS2_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET
#define AXIS2_MICROSTEPS 16
#define AXIS2_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS2_STEP_GOTO_OFF
#define AXIS1_MICROSTEPS 16
#define AXIS1_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS1_STEP_GOTO_OFF
#define AXIS2_DRIVER_MODEL TMC2130_QUIET
#define AXIS2_MICROSTEPS 16
#define AXIS2_MICROSTEPS_GOTO 16
#define AXIS2_STEP_GOTO_OFF
この結果、導入開始時の大きなノイズも発生しなくなり、赤道儀単体では、TMC2100並みの18Vで360倍速(Vrefは0.3V)も動作するようになりました。
N.K.Obs.さん!コメント、ありがとうございました。おかげ様で今回の改造の目的が実現できました!<(_ _)>